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仏頂尊勝陀羅尼 現代語訳|明石の禅寺 大蔵院


そんしょう ぶっちょう
尊勝 仏頂

仏頂[vijayā]とは
悟りを開いた人(仏陀)の頭の頂上のこと

尊勝仏頂 [Uṣṇīṣavijayā]とは
如来肉髻(にっけい)という頭の頂上に隆起した肉塊を仏格化した仏様の意です
.
.

仏頂尊 (ぶっちょうそん)、
梵名ブッドーシュニーシャ
 (梵:बुद्धोष्णीष [buddhoṣṇīṣa])、
あるいは単に
ウシュニーシャ
 (梵:उष्णीष [uṣṇīṣa])は、
仏教
特に密教で信仰されるの一種。 

如来肉髻(頭頂部にある盛り上がり)を独立した仏として神格化したもの、
及び それと同じ神通力を持つ呪文を
神格化したもの。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


ぶっちょう そんしょう
だらに
仏頂 尊勝 陀羅尼

仏頂尊勝陀羅尼というのは
この尊勝仏頂に捧げられた陀羅尼です

正式には
『浄除一切悪道仏頂尊勝陀羅尼』
と言います
.
『仏頂尊勝陀羅尼経』というお経の
陀羅尼の部分を独立させ
一つの経として 詠まれています

尊勝仏頂の功徳を説く陀羅尼。

帝釈天が、善住天子の、死後七度畜生悪道の苦しみを受ける業因をあわれんで、
仏にその救済を請うたことから、仏はこの陀羅尼を説き、誦せしめたという。

これを読誦すると、罪障消滅・延命など、種々の功徳があるといわれている。
尊勝真言。

出典
精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典

尊勝仏頂の悟りや功徳を説いた陀羅尼。

読誦すると
罪障消滅や除災・延寿の
功徳があるとされる。
仏頂尊勝陀羅尼。

出典
小学館デジタル大辞泉




梵本心経並びに尊勝陀羅尼(貝葉)/附 訳経記
ColBase (https://colbase.nich.go.jp)




日本における
仏頂尊勝陀羅尼

日本でも 約1000年前
平安時代には 知られていました

平安期に作られた
宇津保物語や今昔物語などの中に
仏頂尊勝陀羅尼は登場しています

陀羅尼が出てくる
「今昔物語 百鬼夜行」
というお話を紹介します

今は昔、延喜の御代
右大臣の息子藤原常行
父母から夜歩きを制止されていましたが
好色をおさえきれず 一人密かに
想う女の許へ出かけました

京の御所にある美福門の前を
通りかかった時
東の方から たいまつを灯し
騒ぎ声を立て
向かって来る集団に気づきます

やりすごすため
美福門の向かいにある神泉苑の門に
身を隠し・・

物影から 集団を覗いてみると
目に飛び込むのは 鬼や異形のモノの姿

集団は 恐ろしい鬼・妖怪が集まった
百鬼夜行でした

人間の気配がする 捕まえよう

声がして 鬼たちが近づいてきます
常行は 命の危機を覚悟します

しかし
何故か 鬼は常行に近づけません
鬼たちは 何度も 近づきますが
その都度 引き返します

鬼たちの声が聞こえます

どうして捕まえられない?
当然のことだ
尊勝真言がおいでだったのだ

「尊勝真言」の名が出たとたん
多くのたいまつが 一度に消え
走り散る音がして
鬼たちは居なくなりました

乳母が 藤原常行の衣の中に
高僧の呪文を縫い込んでいたので
百鬼夜行の難から助かったと
物語は記しています

この呪文・尊勝真言こそ
仏頂尊勝陀羅尼でした



平安時代の長編物語 宇津保物語
俊蔭
この仙人、万恒河沙の衆生に穀を施し、
尊勝陀羅尼を無等三昧に
唱え続けること 七年
その時に、日本の人は、三年心身を清め
仙人に野菜を摘みや
水汲みを行った功徳があり
輪廻生死の罪が滅した。
だから、人の身を得ているのだ。


平安時代の説話集  江談抄
小野篁并高藤卿遇百鬼夜行事
藤原常行の従兄弟にあたる藤原高藤が
衣服に尊勝陀羅尼が縫い込まれていた為
百鬼夜行の難から逃れられた話


歴史物語である大鏡
師輔伝 第十六話 師輔、百鬼夜行にあう
藤原道長の祖父:藤原(九条)師輔が
尊勝陀羅尼をひたすらに詠むことで
百鬼夜行をやりすごせた話



仏頂尊勝陀羅尼は
「功徳が有るモノ」として
物語に登場しています




臨済宗
ぶちんそんしん だらに

臨済宗では ぶちんそんしん だらに
と呼ぶことがあります
滅罪 息災 延命を祈る経典とされ
常用経典としてよく詠まれています

このお経は、消災呪と共に
鎮守火徳諷経でお唱えしたり、
大般若会などでお唱えすることもある
大切な常用経典です。

正しくは、
『浄除一切悪道仏頂尊勝陀羅尼』
といい、
『仏頂尊勝陀羅尼経』の中の
呪文の部分をとり挙げたものです。

禅宗では、
多く滅罪・生善・息災延命のために
祈る経典とされています。

臨黄ネット







ひらがな
臨済宗の読み方

漢字
漢訳文

アルファベット
サンスクリット語のローマ字表記

現代語訳
禅宗の陀羅尼

参考資料
木村俊彦, 竹中智泰著 大東出版社





ぶちんそんしん だらに

佛頂尊勝 陀羅尼

uṣṇīṣavijayā dhāraṇī
उष्णीषविजयाधारणी



のうぼ ばぎゃばてい
曩謨 婆誐縛帝
Namo bhagavate
世尊(お釈迦様)に帰依します



たれろきや はらち びししゅだや
怛頼路枳也 鉢羅底 尾始秫吒野
trailokya-prativisishtaaya
欲界,色界,無色界の三つの世界
最も勝れた



ぼだや ばぎゃばてい
没馱野 波誐縛帝
buddhaaya bhagavate,
真理を悟られた人(仏陀)
世尊(お釈迦様)



たにやた おん
怛儞也他 唵
tad-yathaa om
すなわち オン(聖音)



びしゅだや びしゅだや
尾戍馱野 尾戍馱野
visodhaya visodhaya
浄め給え 浄め給え



さまさまさまんだはばしゃそはらだ
娑麼娑麼 三満跢 嚩婆娑 娑頗羅拏
samaasama-samantavabhaasa-spharana
光輝き 世界の全てを極めて等しく



 ぎゃち ぎゃかのう
そまはんば びしゅてい
誐底 誐賀曩
娑嚩婆縛 尾秫弟
-gati-gahana-svabhaava-visuddhe,
奥底まで照らすことを本性とする
清浄なるモノよ



あびしんしゃ とまん
阿鼻詵左 都𤚥
‘bhishincatu maam,
私を 灌頂し給え




そぎゃた はらばしゃのう
あみりた びせいけい
素誐多 縛𤚥素誐多
阿密㗚多 鼻曬罽
sugatavara-vacanamritabhishekair
悟りし者(善逝)の絶妙な言葉による
不老不死の妙薬の灌頂



まか まんだら はだい
摩賀 曼怛羅 跛乃
mahaa-mantrapadair
偉大な真言(マントラ)の 諸々の言葉



あから あから
阿賀羅 阿賀羅
aahara aahara,
与え給え 与え給え



あゆさんだらに
阿臾散馱羅柅
aayuhsamdhaarani,
寿命を保つ者よ



しゅだや しゅだや
戊馱野 戊馱野
sodhaya sodhaya,
浄め給え 浄め給え



ぎゃぎゃのう びしゅてい
誐誐曩 尾秫弟
gagana-visuddhe
虚空のごとく 清浄な者よ



うしゅにしゃびじゃや びしゅてい
鄔瑟柅灑 尾惹野 尾秫弟
ushniisha-vijaya-vishuddhe,
清浄な 仏頂尊 勝尊よ



さかさらあらしんめいさんそにてい
娑賀娑羅阿囉 湿名 散祖儞帝
sahasra-rasmi-samcodite
千の光によって 鼓舞されしモノよ



さらば たたぎゃた ばろきゃに
薩縛 怛他誐多 縛路迦𩕳
sarva-tathaagatavalokani
全ての如来を 観るモノよ



さたはらみた はりほらに
娑吒幡羅弭跢 跛里布羅柅
shat-paaramitaaparipuurani,
修行(六波羅蜜)を成し遂げるモノよ



さらば たたぎゃた きりだや 
薩縛 怛他誐多 紇哩娜野
sarva-tathaagata-hridaya
全ての如来の本質である



ちしゅたのう ちしゅちた
地瑟姹曩 地瑟恥多
dhishtaanadhishthite,
衆生を加護する不可思議な力により
加護されしモノよ



まか もだれい
魔賀 母捺哩
mahaamudre,
偉大な 印相



ばざらぎゃや そぎゃたのう
びしゅてい
縛日羅迦野 僧賀多曩
尾秫弟
vajra-kaaya-samhaatana-visuddhe,
金剛不壊の身体と結びついた
清浄なるモノよ



さらば はらだ はやとり
ぎゃちはり びしゅてい
薩縛 縛羅娜 幡野納哩
蘖底跛哩 尾秫弟
sarvavarana-bhaya-durgati-parivisuddhe,
全ての障害・恐怖・悪道から離れた
清浄なるモノよ



はらちにはらだや 
鉢羅底𩕳韈羅哆野
pratinivartaya
(全ての障害・恐怖・悪道から)
回避させ給え



あよくしゅてい
阿欲秫弟
aayuh-suddhe
寿命の清浄なるモノよ



さんまや ちしゅちてい
三摩野 地瑟恥帝
samayadhishthite,
仏の誓願により 加護されしモノよ



まに まに まかまに
摩抳 摩抳 摩賀麼抳
mani mani mahaamani,
宝珠よ 宝珠よ 偉大な宝珠よ



たただぼだ くち はりしゅてい
怛闥多部跢 句致 跛哩秫弟
tathaataa-bhuuta-koti-parisuddhe,
紛れなく 真実そのもの(真如 実際)で  清浄なるモノよ



びさぼだ ぼじしゅてい
尾婆普吒 没地秫弟
visphuta-buddhi-suddhe,
 悟り知り(覚知
真実を顕わす(開顕
清浄なるモノよ
 


じゃや じゃや
惹野 惹野
jaya jaya,
勝利し給え
勝利し給え



びじゃや びじゃや
尾惹野 尾惹野
vijaya vijaya,
大いに勝利し給え
大いに勝利し給え



さもら さもら
娑摩落 娑摩羅
smara smara,
記憶して心に留め給え
記憶して心に留め給え



さらば ぼだ ちしゅちたしゅてい
薩嚩 没馱 地瑟恥帝秫弟
sarva-buddhadhishthaana-suddhe,
全ての諸仏に加護されし
清浄なるモノよ



ばじり ばざら ぎゃらべい 
縛日哩 縛日羅 蘖囉陛 
vajri, vajragarbhe
金剛(ダイヤモンド)
金剛(ダイヤモンド)を宿すモノよ



ばざらん はばとまま しゃりらん
さらばさとばなん しゃ
縛日覧 婆嚩覩摩麼 設哩覧
薩縛薩怛縛難 左
vajram bhavatu mama sariiram sarva-sattvaanaam ca,
私と 全ての生き物の身体を
金剛(ダイヤモンド)となし給え



ぎゃや はりびしゅてい
迦野 跛哩秫弟
kaaya-parivisuddhe,
身体の 全く清浄なるモノよ



さらば ぎゃち はりしゅてい
薩縛 跛里秫弟
sarva-gatii-parisuddhe
全ての道において
完全に清浄なるモノよ



さらば たたぎゃたしつ しゃ めい さんまじんばそ えんと
薩縛 怛他誐多室 者 銘
三麼湿縛婆 琰覩
sarva-tathaagataas ca me samaasvaasayantu,
そして 全ての如来よ
私を励まし給え



さらば たたぎゃた
さんまじんばそ ちしゅちてい
薩縛 怛他蘖多
三摩湿縛婆 地瑟恥帝
sarva-tathaagata-samaasvaasadhishthite,
全ての如来の激励により
加護されしモノよ



ぼじや ぼじや
没地野 没地野
budhya budhya,
悟り給え
悟り給え



びぼじや びぼじや
尾没地野 尾没地野
vibudhya vibudhya,
よく悟り給え
よく悟り給え



ぼだや ぼだや
冒馱耶 冒馱耶
bodhaya bodhaya,
悟らせ給え
悟らせ給え



びぼだや びぼだや
尾冒馱耶 尾冒馱耶
vibodhaya vibodhaya,
よく悟らせ給え
よく悟らせ給え



さんまんだ はりしゅてい
三満多 跛哩秫弟
samanta-parisuddhe,
遍(あまね)く 清浄なモノよ



さらば たたぎゃた
薩縛 怛他誐多
sarva-tathaagata-
全ての如来の本質である



きりだや ちしゅたのう ちしゅちた
まかぼだれい
紇哩那野 地瑟姹曩 地瑟恥多
摩賀母捺哩
hridayadhishthaanadhishthita-mahaamudre,
加護の不可思議な力で 加護されし
偉大な印相



そわか
娑縛賀
svaha.
スヴァーハー真言の感動詩)






【明石の禅寺】大蔵院
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