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証道歌 現代語訳

永嘉大師 証道歌
ようかたいし しょうどうか

目次

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概略
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(証道歌 現代語訳)
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(50行目)
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(100行目)
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(150行目)
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(200行目)
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(250行目)

大蔵院の庭の写真


概略

証道歌とは
唐(とう)の時代の禅僧
永嘉 玄覚(ようか げんかく)大師が
作ったとされる漢詩です
.
二六七句で 禅の要訣が表現されています
.
敦煌文献から発見され文献の中に
証道歌と同じ内容の書物がありますが
その表題は『禅門秘要訣』です
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永嘉玄覚大師(665~713)は
初め 天台宗を学び
経蔵・律蔵・論蔵の
三蔵を修められました
.
好んで 禅に打ち込まれていたので
当代一の禅僧で
曹渓の慧能(六祖慧能)禅師に
会うことを
人に勧められました
.
慧能禅師の元を訪れ
問答を交わすと
驚くことに
その場で印可を受けられました
.
そればかりか
慧能禅師は 永嘉玄覚大師を気に入り
一泊していくよう勧めたことから
人々は 永嘉玄覚大師を
「一宿覚(いっしゅくかく)」と
称しました
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永嘉大師 證道歌

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漢文(参照:大正大蔵経)
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読(よ)み下(くだ)し文(ぶん)

現代語 意訳
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00
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君不見
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君(きみ)見(み)ずや

君は 見たことないか
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絶學無爲間道人

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絶学(ぜつがく)無為(むい)の閑(かん)道人(どうにん)

もはや学ぶべきものが絶えた
無為の境地の 間(しず)かな
道人を
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不除妄想不求眞
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妄想(もうそう)を除(のぞ)かず 真(しん)を求(もと)めず

妄想を除くこともなく
真理を求めることもない

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無明實性即佛性
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無明(むみょう)の実性(じっしょう) 即(そく)仏性(ぶっしょう)
執着し妄想が起こる
この現象世界が
そのまま仏の本性である

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幻化空身即法身
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幻化(げんけ)の空身(くうしん) 即(そく)法身(ほっしん)
幻のように変化する実体の無い身体が
そのまま真理そのものである

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法身覺了無一物
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法身(ほっしん)覚(かく)了(りょう)すれば 無(む)一(いち)物(もつ)

真如の理体を悟れば
執着するものが何一つ無い
自由自在の心境に至るだろう

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本源自性天眞佛
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本源(ほんげん)自性(じしょう) 天真(てんしん)仏(ぶつ)

根源的な存在の本質は
自然そのままの仏である
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五陰浮雲空去來
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五蘊(ごうん)の浮雲(ふうん)は 空(くう)去來(きょらい)
人を構成する五つの構成要素は
浮雲のようなもので 空を去来する
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三毒水泡虚出沒
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三毒(さんどく)の水泡(すいほう)は 虛(きょ)出没(しゅつぼつ)

三つの毒(貧瞋痴)は
水泡のようなもので 虚しく出没する

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10
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證實相無入法
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実相(じっそう)を証(しょう)すれば 人(にん)法(ほう)無(な)し

真実の有様を悟るとき
人も法(真理)も無い
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刹那滅却阿鼻業
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刹那(せつな)に滅却(めっきゃく)す 阿鼻(あび)の業(ごう)

無間地獄に堕ちるような悪業も
一瞬のうちに滅するだろう

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若將妄語誑衆生
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若(も)し妄語(もうご)を將(もっ)て 衆生(しゅじょう)を誑(まどわ)さば

もし嘘・偽りで
生きとし生けるものを惑わせば

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自招拔舌塵沙劫
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自(みずか)ら拔(ばつ)舌(ぜつ)を招(まね)くこと 塵沙(じんしゃ)劫(ごう)ならん
自ら 計り知れない間
舌を抜かれ続ける事態を招くだろう
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頓覺了如來禪
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頓(とん)に如来(にょらい)禅(ぜん)を 覚(かく)了(りょう)すれば
ただちに如来禅を悟るなら
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六度萬行體中圓
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六度(ろくど)萬(まん)行(ぎょう) 体中(たいちゅう)に円(まどか)なり

六度万行が体中に満ちて
生活の一部となる

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夢裏明明有六趣
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夢(む)裏(り)明明(めいめい)として六(ろく)趣(しゅ)有(あ)り

夢の世界では
明らかに六道を輪廻する苦の世界がある

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覺後空空無大千
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覚(さ)めて後(のち) 空空(くうくう)として 大(だい)千(せん)無(な)し

悟った後の世界は空々としたもので
因果にとらわれる
有為の世界は無い

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無罪福無損益
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罪(ざい)福(ふく)も無(な)く 損益(そんえき)も無(な)し

罪業も福徳も無く 損失も利益も無い

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20
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寂滅性中莫問覓
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寂滅(じゃくめつ)性中(しょうちゅう)に 問覓(もんみょく)すること莫(な)し

涅槃の境地では
問い求めたりすることが無い

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比來塵鏡未曾磨
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此(し)来(らい)の塵(じん)鏡(きょう) 未(いま)だ曾(かつ)て磨(ま)さず

未だかつて磨かれることが無かった
塵(ちり)だらけの鏡を

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今日分明須剖析
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今日(こんにち) 分明(ぶんみょう)に須(すべか)らく剖析(ほうしゃく)すべし

今日 はっきり見極めがつくように
詳しく調べるといい

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※神秀上座の偈
身是菩提樹 心如明鏡臺
時時勤佛拭 莫使有塵挨
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六祖慧能の偈
菩提本無樹 明鏡亦非台
本来無一物 何処惹塵埃

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誰無念誰無生
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誰(たれ)か無念(むねん) 誰(たれ)か無生(むしょう)

誰が 無念無想なのか
誰が
無生なのか

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若實無生無不生
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若(も)し実(じつ)に 無生(むしょう)なら 不生(ふしょう)も無(な)し

もし本当に無生なら 不生も無い
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喚取機關木人問
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機(き)関(かん)木人(ぼくじん)を喚(かん)取(しゅ)して問(と)へ

からくりの木製人形を招いて問うてみろ

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求佛施功早晩成
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仏(ほとけ)を求(もと)め 功(こう)を施(ほどこ)さば 早晚(いつか)成(じょう)ぜん

仏を求め 功徳を施せば
いつか成道するだろう

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放四大莫把捉
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四(し)大(だい)を放(はな)って 把捉(はそく)すること莫(なか)れ

万物の構成要素(四大)への執着を放し
捉(とら)えようとするな

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寂滅性中隨飮啄
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寂滅(じゃくめつ)性中(しょうちゅう) 隨(まにま)に飲啄(おんたく)せよ

心安らぐ涅槃の中で
任(まか)せるがまま 飲み啄(ついば)め

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30
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諸行無常一切空
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諸行(しょぎょう)は無常(むじょう)にして 一切(いっさい)は空(くう)なり

因縁によって起こる現象は
常に変化するものであり

全ては空である

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即是如來大圓覺
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即(すなわ)ち是(こ)れ 如(にょ)来(らい)の大(だい)円(えん)覚(がく)

即ちこれが
如来の雄大にして円満な悟りである

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決定説表眞僧
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決(けつ)定(じょう)の説(せつ)は 真(しん)僧(そう)を表(あらわ)す

(信じて疑いのない)
決定した信念で法を説くことは
真の僧侶であることを表す

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有人不肯任情徴
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人(ひと)有(あ)って肯(うけが)わずんば 情(じょう)に任(まか)せて徵(ちょう)せよ

承知しない人があれば
情に任せて 
明徴せよ
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直截根源佛所印
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直(じき)に根(こん)源(げん)を截(き)るは 仏(ほとけ)の印(いん)する所(ところ)

直接、分別や執着の根源を断ち切る事は
仏が印(しる)し残した所である

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摘葉尋枝我不能
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葉(は)を摘(つ)み 枝(えだ)を尋(たず)ぬるは我れ能(あた)はず

葉を摘んだり 枝を求めたりする
些末なことを 私は行わない

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摩尼珠人不識
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摩尼珠 人(ひと)識(し)らず

不可思議な徳をそなえた宝の珠(たま)を
人は識(し)らない

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如來藏裏親收得
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如來藏裏(り)に親(した)しく収(しゅう)得(とく)す

仏となる可能性は
(全ての事柄の)裏側に
親しく収まっている

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六般神用空不空
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六(ろっ)般(ぱん)の神(しん)用(ゆう) 空(くう)にして空(くう)ならず
六根が六境を認識する不思議な働きは
空であり 空でない

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一顆圓光色非色
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一(いっ)顆(か)の円(えん)光(こう) 色(しき)にして色(しき)に非(あら)ず

小さな一粒の丸い光は
物質であり 物質でない

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40
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淨五眼得五力
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五(ご)眼(げん)を浄(きよ)うし 五(ご)力(りき)を得(え)たり

修行の段階に応じて具(そな)わる能力
(五眼)を清め
悪い法を破る力(
五力)を得る

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唯證乃知難可測
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唯(た)だ 証(しょう)して乃(すなわ)ち知(し)る測(はか)るべきこと難(かた)し

ただ(それらは)
証悟してから知るもので
(悟らなければ)推し測るのは難しい

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鏡裏看形見不難
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鏡(きょう)裏(り)に形(かたち)を看(み)る 見(み)ること難(かた)からず

鏡の中に映っているものを看るとき
見ることは難しくないが

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水中捉月爭拈得
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水(すい)中(ちゅう)に月(つき)を捉(とら)うこと 争(いか)でか拈(ねん)得(とく)せん

水の中に映っている月を捉(とら)えるときは
どうやって拈(つま)み得(え)るというのか

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常獨行常獨歩
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常(つね)に独(ひと)り行(い)き 常(つね)に独(ひと)り歩(あゆ)む

常に独りで行き 常に独りで歩む

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達者同遊涅槃路
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達(たっ)者(しゃ)同(おな)じく涅(ね)槃(はん)の路(みち)に遊(あそ)ぶ
悟りの境地に達した者は
みな同じ様に
涅槃の路に遊んでいて

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調古神清風自高
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調(しら)べ古(ふ)り 神(しん)清(きよ)うして  風(かぜ)自(おのず)から高(たか)し

格調は古風だが 精神は清らかで
風格には自然な高貴さがある

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貌顇骨剛人不顧
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貌(かたち)頰(かたじ)け 骨(ほね)剛(かと)うして 人(ひと)顧(かえり)みず

容貌は頬がこけていて 骨格は剛(かた)く
人から顧(かえり)みられることがない

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窮釋子口稱貧
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窮(ぐう)釈(しゃく)子(し) 口(くち)に貧(ひん)を称(しょう)すれど

金銭的に窮している釈迦の弟子は
口では貧しいと称(とな)えるが

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實是身貧道不貧
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実(じつ)に是れ 身(み)貧(ひん)にして道(みち)貧(ひん)ならず

実にこれ 身なりが貧しくても
歩んでいる道は貧しくない

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50

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貧則身常披縷褐
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貧(ひん)なれば則(すなわ)ち身(み)常(つね)に縷(る)褐(かつ)を被(ひ)す
貧しければ
粗末な衣がその身に常に披(なび)くだけで

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道則心藏無價珍
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道(みち)あれば則(すなわ)ち心(こころ)に無(む)価(げ)の珍(ちん)を蔵(ぞう)す
道があるから
その心には

価値が測れない珍しい宝が蔵(おさ)まっている

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無價珍用無盡
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無(む)価(げ)の珍(ちん)は 用(もち)うれど盡(つ)きること無(な)し

価値が測れないほど珍しい宝は
いくら使っても尽きることが無く

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利物應機終不悋
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物(もの)を利(り)して機(き)に応(おう)じて終(つい)に吝(お)しまず
衆生(物)に利益を与え 機会に応じ
そして 最後まで出し惜しみしない

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三身四智體中圓
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三(さん)身(しん)四(し)智(ち) 体(たい)中(ちゅう)に円(まどか)なり

仏の三身や四つの智慧が
その体の中に円満に備わっている

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八解六通心地印
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八(はち)解(げ)六(ろく)通(つう) 心(しん)地(ち)に印(いん)す
八種の解脱や六つの神通力が
心の本性の中に印(しる)されている

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上士一決一切了
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上(じょう)士(し)は一決(いっけつ)して一切(いっさい)了(りょう)す
徳が備わった優れた人は
一度の決心で一切を悟る

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中下多聞多不信
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中(ちゅう)下(げ)は多(おお)く聞(き)いて多(おお)く信(しん)ぜず
平凡な人や愚かな人は
多くを聞いて多くを信じない

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但自懷中解垢衣
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但(た)だ自(みずか)ら懷(かい)中(ちゅう)に垢(こう)衣(い)を解(と)け

ただただ 自らの懐(ふところ)の中の
(宝珠が縫い込まている)
垢がついた衣を解きなさい
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※法華経
衣裏繋珠の譬え
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60
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誰能向外誇精進
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誰(だれ)か能(よ)く外(そと)に向(む)かって精進(しょうじん)を誇(ほこ)らん

外に向かって精進を誇るなんて
誰が出来るか

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從他謗任他非
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他(た)の謗(ぼう)するに従(したが)い 他(た)の非(ひ)するに任(まか)す
他人が誹謗するなら
他人が誹謗するままに任せておく
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把火燒天徒自疲
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火(ひ)を把(と)って天(てん)を焼(や)けば徒(いたずら)に自(みずか)ら疲(つか)れる

火をとって天を焼こうとするように
無駄にその人自身が疲れるだけだ

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我聞恰似飮甘露
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我(われ)聞(き)くも恰(あたか)も甘(かん)露(ろ)を飲(の)むに似(に)たり

私が誹謗を聞くのは
ちょうど
甘露を飲むことに似ており

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銷融頓入不思議
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銷(しょう)融(ゆう)して頓(とん)に不(ふ)思(し)議(ぎ)に入(い)る
(誹謗は)銷(け)し融(と)け
ただちに
不可思議の境地に入る

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觀惡言是功徳
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悪(あく)言(げん)は是(こ)れ功(く)德(どく)なりと観(かん)ずれば
悪言を功徳と観るとき

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此即成吾善知識
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此(こ)れ則(すなわ)ち吾(わ)が善(ぜん)知(ち)識(しき)となる
悪言が私を導く師となる
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不因訕謗起寃親
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訕(せん)謗(ぼう)に因(よ)って怨(おん)親(しん)を起(お)こさざれば
誹謗されても それに因って 
怨み・親しみを起こさなければ
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※大般涅槃経

冤親債主

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何表無生慈忍力
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何(なん)ぞ無(む)生(しょう)慈(じ)忍(にん)の力(ちから)を表(ひょう)せん
どうして(わざわざ)
無生や慈忍の力を表現しようか

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70
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宗亦通説亦通
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宗(しゅう)も亦(ま)た通(つう)じ 説(せつ)も亦(ま)た通(つう)じ

宗旨にも通じ 説法にも通じている

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定慧圓明不滯空
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定(じょう)慧(え)は円(えん)明(みょう)にして空(くう)に滞(とどこお)らず
禅定・智慧は円明で
空の境地にも滞らない

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非但我今獨達了
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但(た)だ我(わ)れ今(いま)独(ひと)り達(たつ)了(りょう)するのみに非(あら)ず
ただ私だけ 今 独りで
この境地に達したわけではない

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恒沙諸佛體皆同
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恒(ごう)沙(しゃ)の諸(しょ)仏(ぶつ) 体(たい)は皆(みな) 同(おな)じ
ガンジス川の砂の数ほど多くの諸仏も
得体は皆 同じである

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師子吼無畏説
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師(し)子(し)吼(く) 無(む)畏(い)の説(せつ)
獅子が吼(ほ)えるような熱弁で説かれる
畏(おそ)れなき説法は

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百獸聞之皆腦裂
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百(ひゃく)獣(じゅう)は之(これ)を聞(き)いて 皆(みな)な脳(のう)裂(れつ)す
(説法を)聞いた多くの獣の
全ての脳を破裂させ

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香象奔波失却威
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香(こう)象(ぞう)が奔(はん)波(ぱ)するも威(い)を失(しっ)却(きゃく)す
(発情期に入り)
香気を発しながら暴れまわる象の
その猛威を失わせる

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天龍寂聽生欣悦
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天(てん)龍(りゅう)は寂(しず)かに聴(き)いて欣(きん)悦(えつ)を生(しょう)じる
ただし
寂(しず)かに聞いていた
天界の衆生と竜神は
欣喜し法悦を生じる

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遊江海渉山川
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江(こう)海(かい)に遊(あそ)び 山(さん)川(せん)を渉(わた)り
大河や海を気の向くままに遊歩し
山や川を涉(わた)った

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80
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尋師訪道爲參禪
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師(し)を尋(たず)ね 道(みち)を訪(と)うて 参(さん)禅(ぜん)を為(な)す
師を尋ね 道を訪ね 参禅した
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自從認得曹谿路
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曹(そう)渓(けい)の路(みち)を 認(にん)得(とく)して自従(よ)り
曹渓大師(六祖慧能)の
禅の路を知ってからは

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了知生死不相關
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生(しょう)死(じ) 相(あい)関(かか)わらざることを了(りょう)知(ち)す
生死が 深く関与しあっていないと
はっきり理解した

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行亦禪坐亦禪
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行(ぎょう)も亦(ま)た禅(ぜん) 坐(ざ)も亦(ま)た禅(ぜん)

歩くのも禅 坐るのも禅

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語默動靜體安然
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語(ご)黙(もく)動(どう)静(じょう) 体(たい)安(あん)然(ねん)

語るときも黙るときも
動くときも静寂のときも
その姿は安らかである

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縱遇鋒刀常坦坦
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縦(たと)い鋒(ほう)刀(とう)に遭(あ)うも 常(つね)に坦(たん)坦(たん)

 たとえ刀の切っ先を突きつけられても
通常通りで変わりない

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假饒毒藥也間間
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仮饒(たとい) 毒(どく)薬(やく)も也(ま)た閑(かん)閑(かん)

たとえ毒薬を盛られても
また同様に のんびりしている

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我師得見然燈佛
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我(わが)が師(し) 然(ねん)燈(とう)仏(ぶつ)に見(まみ)ゆることを得(え)て

私の師(お釈迦様)が 然燈仏に出会えて

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多劫曾爲忍辱仙
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多(た)劫(ごう)に曾(かつ)て 忍(にん)辱(にく)仙(せん)と為(な)る

過去に長い期間
あらゆる困苦を耐え忍ぶ

“忍辱仙人”と為り 修行され

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90
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幾迴生幾迴死
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幾(いく)回(かい)か生(しょう)じ 幾(いく)回(かい)か死(し)す

幾回か 生まれ変わり
幾回か 死に変わられた
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生死悠悠無定止
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生(しょう)死(じ) 悠(ゆう)悠(ゆう)とし定(じょう)止(し)無(な)し
どの生死でも悠々とされ
正定を止めることが無かった
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六度集経・ジャータカなど
(忍辱仙人説話)
暴虐な歌利王は 難癖をつけ
忍辱仙人の四肢や耳・鼻を削がせた
しかし
忍辱仙人は動じなかった
怒らないばかりか

慈悲の心を失わなかった為
目の当たりにした歌利王は 改心した
 

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自從頓悟了無生
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頓(とん)に 無(む)生(しょう)を悟(ご)了(りょう)して自従(よ)り

ふと無生を悟り切った時から
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於諸榮辱何憂喜
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諸(もろもろ)の栄(えい)辱(じょく)に於(お)いて 何(なん)ぞ憂(ゆう)喜(き)せん

諸々の名誉や恥辱に
憂えたり 喜んだりしなくなり

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入深山住蘭若
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深(しん)山(ざん)に入(はい)り 蘭(らん)若(にゃ)に住(じゅう)す

深い山に入り
寺(
蘭若)に住むようになった
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岑崟幽邃長松下
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岑(しん)崟(ぎん) 幽(ゆう)邃(すい)たり 長(ちょう)松(しょう)の下(もと)

奥深く静かな場所の
厳しい山の中にある高くそびえた松の下

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優游靜坐野僧家
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優(ゆう)遊(ゆう)静(じょう)坐(ざ)す 野(や)僧(そう)が家(いえ)

ゆったりとした心のまま(優游)
静かに坐っている
田舎の僧の家で

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閴寂安居實蕭灑
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闃(げき)寂(じゃく)たる安(あん)居(ご)は 実(じつ)に瀟(しょう)灑(しゃ)たり

ひっそりとして寂しい(闃寂)修行は
実に淡白であっさり(
蕭灑)したものだが
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覺即了不施功
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覚(かく)すれば即(すなわ)ち了(りょう)す 功(こう)を施(し)かざることを

覚(さと)れば了解するだろう
ここでは(作為的な)働きが

行われていないことを
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100

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一切有爲法不同
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一(いっ)切(さい)の有(う)為(い)法(ほう)は 同(おな)じからず

因縁によって形作される存在は全て
(絶えず変化するものであり、ずっと)
同じものではない

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住相布施生天福
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住(じゅう)相(そう)の布(ふ)施(せ)は 生(しょう)天(てん)の福(ふく)

(ある局面に)
住(とど)まったままで行われる布施は
天界に生まれる為の供物(福)で

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猶如仰箭射虚空
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猶(なお) 仰(あお)いで 箭(や)の虛(こ)空(くう)を射(い)るが如(ごと)し

 ちょうど天を仰いで
虚空に矢を射るようなものである

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勢力盡箭還墜
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勢(せい)力(りょく)尽(つ)きれば 箭(や)還(かえ)って墜(お)つ

勢力が尽きれば
矢はひき還(かえ)して堕ちるように

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招得來生不如意
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来(らい)生(しょう)の不(ふ)如(にょ)意(い)を 招(しょう)得(とく)せん

来世で思い通りに行かない事態を
招くだろう 

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爭似無爲實相門
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争(いか)でか似(し)かん 無(む)為(い)実(じっ)相(そう)の門(もん)

どうして無為・実相の門を通らないのか

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一超直入如來地
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一(いっ)超(ちょう) 直(じき)入(にゅう) 如(にょ)来(らい)地(ち)なるに

迷いや不安を一気に超え
如来の境地に直接入るのに
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但得本莫愁末
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但(た)だ本(もと)を得(え)て 末(すえ)を愁(うれ)うること莫(なか)れ

ただ根本を得よ 末端を愁(うれ)えるな

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如淨琉璃含寶月
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浄瑠璃(じょうるり)の宝(たから) 月(つき)を含(ふく)むが如(ごと)し

(根本を得るのは)
浄らかな
瑠璃の宝珠に月が映りこむとき
宝珠が月を含むようなものである
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110
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既能解此如意珠
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我(われ)は今(いま)、此(こ)の如(にょ)意(い)珠(しゅ)を解(げ)して

私は今 この如意宝珠のことが解(わか)った
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自利利他終不竭
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自(じ)利(り)利(り)他(た) 終(つい)に竭(つ)きず

(宝珠の功徳は無限で)
自利でも利他でも
(功徳は)どこまでも尽きない
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江月照松風吹
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江(こう)月(げつ)照(て)らし 松(しょう)風(ふく)吹(ふ)く

江上に月が照り 松の間を風が吹く
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永夜清宵何所爲
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永(えい)夜(や) 清(せい)宵(しょう) 何(なん)の所(しょ)為(い)ぞ

この永い夜の 清らかなる宵の景色は
いったい何が為す所だろう

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佛性戒珠心地印
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仏(ぶっ)性(しょう)の戒(かい)珠(しゅ)は心(しん)地(ぢ)に印(いん)す

清らかな景色の元で
時間と空間を超越し
天地と私を一つに感じる時

仏性の戒珠が 心に印され
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霧露雲霞體上衣
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霧(む)露(ろ)雲(うん)霞(か)は体(かい)上(じょう)の衣(ころも)

霧(きり)・露(つゆ)・雲(くも)・霞(かすみ)が 体上を被う衣となる
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降龍鉢解虎錫
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降(こう)龍(りゅう)の鉢(はち) 解(かい)虎(こ)の錫(しゃく)

降龍の鉢を持ち 解虎の錫をつく
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※據續高僧傳卷十六僧稠傳載
僧稠嘗詣懷州西王屋山修習禪定
聞兩虎交鬥 咆響震巖
乃以錫杖中解 各散而去。

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兩鈷金環鳴歴歴
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両鈷(りょうこ)の金環(きんかん) 鳴(な)って歷歷(れきれき)

錫杖頭部で遊ぶ二つの(両鈷)
金の環は 
歴々と鳴る

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不是標形虚事持
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是(こ)れ形(かたち)を標(ひょう)して虛(きょ)事(じ)を持(じ)するにあらず

この形を標榜しているのは
虚事の維持ではない
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120
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如來寶杖親蹤跡
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如来(にょらい)の宝(ほう)杖(じょう) 親(した)しく蹤(しょう)跡(せき)す

如来の宝杖をついて 身をもって
如来の跡を追うためである

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不求眞不斷妄
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真(しん)を求(もと)めず 妄(もう)を断(だん)ぜず

真実を求めることもないし
虚妄を断つこともない

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了知二法空無相
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二法(にほう)は空(くう)にして 無相(むそう)なることを了知(りょうち)すれば

(真と妄の)二つの法は
空にして 無相だと了知すれば
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無相無空無不空
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無相(むそう)は空(くう)も無(な)く 不空(ふくう)も無(な)し

無相は 空で無くなる
空でないものでも無くなる

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即是如來眞實相
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即(すなわ)ち是(こ)れ 如来(にょらい)の真(しん)実(じつ)相(そう)

すなわち これが
如来の真実の相である
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心鏡明鑒無礙
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心(しん)鏡(きょう)は 明(あき)らかに鑑(かんが)む 礙(さまたげ)なし

心の鏡は 明確に映しだす
(その働きを)礙(さまたげ)るものはない

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廓然瑩徹周沙界
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廓(かく)然(ねん)と瑩徹(えいてつ)して 沙界(しゃかい)に周(あまね)し

(その働きは)わだかまりなく透き通り
宇宙に散らばる無数の世界の

すみずみまで行き渡る

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萬象森羅影現中
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万象(ばんしょう)森羅(しんら) 中に影(よう)現(げん)する

全ての現象 全ての存在の中に影現する
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一顆圓光非内外
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一顆(いっか)の円光(えんこう) 内外(ないがい)に非(あら)ず

小さな一粒の丸い光に 内も外も無い
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130
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豁達空撥因果
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豁達(かったつ)の空(くう)は 因果(いんが)を撥(は)ねる

虚無主義の空観(豁達の空)は
因果の道理をはねる
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※
因果撥無
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莽莽蕩蕩招殃禍
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莽莽(もうもう) 蕩蕩(とうとう)として 殃(おう)禍(か)を招(まね)く

茂るままに 生えみだれれば
災難を招くだけである

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棄有著空病亦然
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有(ゆう)を棄(す)て 空(くう)に著(つ)く病(やまい)も 亦(ま)た然(しか)り

有を棄てて 空に執着してしまう病も
また同然で

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還如避溺而投火
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還(かえ)って溺(でき)を避(さ)け 火(ひ)に投(とう)ずるが如(ごと)し

それはかえって
溺れるのを避けようとして
火の中に投身するようなものだ

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捨妄心取眞理
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妄(もう)心(しん)を捨(す)て 真理(しんり)を取(と)る

妄心を捨て 真理を取る
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取捨之心成巧僞
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取捨(しゅしゃ)の心(こころ) 巧(こう)偽(ぎ)と成(な)る

取捨する心が 巧みな偽りと成る

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學人不了用修行
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学(がく)人(にん) 了(りょう)せずして 修行(しゅぎょう)を用(もち)う

参学する者が
(この機微を)了解しないまま
修行に心を働かせるのは
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深成認賊將爲子
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深(ふか)く賊(ぞく)を認(みと)め 将(まさ)に子(こ)と為(な)ることを成(な)す

盗賊を深く認め
あたかも子供とするようなものだ
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損法財滅功徳
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法(ほう)財(ざい)を損(そん)し 功徳(くどく)を滅(めっ)するは

法財を損ね 功徳を滅らすのは
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140
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莫不由斯心意識
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斯(こ)の心(しん)意識(いしき)に 由(よ)らずということ莫(な)し

この心citta・意manas・識vijñānaに
執着している事が原因である
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是以禪門了却心
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是(ここ)を以(もっ)て禅門(ぜんもん)は 心(こころ)を了却(りょうきゃく)す

ここを以て 禅宗の法門は
心の問題に決着をつける

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頓入無生知見力
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頓(とん)に無生(むしょう)に入(はい)るは 知見(ちけん)の力(ちから)なり

にわかに無生の境地に入るのは
如実知見の力による
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大丈夫秉慧劍
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大丈夫(だいじょうぶ) 慧(ち)剣(けん)を秉(と)る

立派に精進する者は
智慧の剣を手にとれる

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般若鋒兮金剛焔
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般若(はんにゃ)の鋒(ほこ) 金剛(こんごう)の焰(ほのお)は

般若の鉾と 金剛の焔は

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非但空摧外道心
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但(た)だ外(げ)道(どう)の心(こころ)を空(あ)け 摧(さい)するに非(あら)ず

ただ外道の心を空け(妄心を)
破摧してきただけでなく

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早曾落却天魔膽
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早(はや)く曾(かつ)て 天魔(てんま)の胆(たん)を落却(らっきゃく)す

ずっと昔から
(修行を妨げる)
悪魔の気力・胆力を落とし退けてきた

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震法雷撃法鼓
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法(ほう)雷(らい)を震(ふる)い 法(ほっ)鼓(く)を擊(う)ち

法雷を震わせ 法鼓を撃つ

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布慈雲兮灑甘露
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慈(じ)雲(うん)を布(し)き 甘露(かんろ)を灑(そそ)ぐ

慈悲の雲を布き 甘露をそそぐ
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150

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龍象蹴踏潤無邊
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龍(りゅう)象(ぞう)の蹴(しゅう)踏(とう)は無辺(むへん)を潤(うるお)す

高徳のすぐれた人物(龍象)の歩みは
恵みや利益を 果てなく与え

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三乘五性皆醒悟
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三乗(さんじょう) 五性(ごしょう) 皆(みな) 醒(せい)悟(ご)す

 声聞乗・縁覚乗・菩薩乗の三乗も
仏性が在る者も無い者も(
五性各別)
皆、迷いから醒め 悟りを得る 

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雪山肥膩更無雜
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雪山(せつざん)の肥(ひ)膩(に) 更(さら)に雜(まじわり)なし

ヒマラヤの香草が生える肥えた場所には
少しも雑草が無く

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純出醍醐我常納
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純(もっぱ)ら醒(だい)醐(ご)を出し 我(わ)れ常(つね)に納(おさ)む

純粋な醍醐がつくり出されているが
私は常にそのような仏法を納めている

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一性圓通一切性
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一性(いちしょう) 円(えん)通(づう)す 一切(いっさい)の性(しょう)

一つの本性は
一切の本性に あまねく通じ

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一法遍含一切法
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一法(いっぽう) 遍(あまね)く含(ふく)む 一切(いっさい)の法(ほう)

一つの法は
一切の法を あまねく含んでいる

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一月普現一切水
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一月(いちげつ) 普(あまね)く現(げん)ず 一切(いっさい)の水(みず)

一つの月が
全ての水面に あまねく現れ

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一切水月一月攝
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一切(いっさい)の水月(すいげつ)は 一月(いちげつ)に摂(せっ)す
(水面に映る)全ての月は
一つの月に
包摂される

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諸佛法身入我性
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諸仏(しょぶつ)の法(ほっ)身(しん) 我(わ)が性(しょう)に入(い)る

諸仏の真理そのものの本体が
私の本性に入り

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160
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我性同共如來合
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我(わ)が性(しょう)は 如来(にょらい)と合(ごう)し 同共す

私の本性は
如来と合し 共に同じくする
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一地具足一切地
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一地(いっち)に具(ぐ)足(そく)す 一切(いっさい)の地(ち)

一つの境地の中に
一切の境地が備わっている

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非色非心非行業
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色(しき)に非(あら)ず 心(しん)に非(あら)ず 行業(ぎょうごう)に非(あら)ず

(それは)物質的存在でもなく
心でもなく 行為でもない

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彈指圓成八萬門
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弾指(だんし)に円(えん)成(じょう)す 八万(はちまん)の門(もん)

指を弾く一瞬の間に
八万四千の仏教の全ての教法が

円満に成就し
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刹那滅 却三祇劫
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刹那(せつな)に滅却(めっきゃく)す 三(さん)祇(ぎ)劫(ごう)

刹那の一瞬の間に
菩薩が成仏する長い時間(三祇百大劫)が滅する

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一切數句非數句
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一切(いっさい)の数句(すうく)は 数句(すうく)に非(あら)ず

(世間で知られている)
一切の仏法の言葉は
(この機微を表した)

言葉ではない

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與吾靈覺何交渉
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吾(わ)が霊(れい)覚(かく)と 何(なん)ぞ交涉(こうしょう)せん

私の霊覚と
どうして関わりを持つというのか

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不可毀不可讃
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毀(そし)る可(べ)からず 讚(ほ)む可(べ)からず

謗るべきでないし 褒めるべきでもない
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體若虚空勿涯岸
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体(たい)は虛(こ)空(くう)の若(ごと)くにして 涯(がい)岸(がん)勿(な)し

(仏性の)実体は
虚空のようなもので
涯(はて)や岸(きし)がない
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170
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不離當處常湛然
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当処(とうしょ)を離(はな)れずして 常(つね)に湛(たん)然(ぜん)

今ここを離れず 常に湛然としている

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覓即知君不可見
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覓(もと)むれば即(すなわ)ち知(し)る 君(きみ)が見(み)る可(べ)からざるを

覓(もと)めたとき知るだろう
君が(仏性を)見ようとしても

見れないことを

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取不得捨不得
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取(と)ることを得(え)ず 捨(す)てることを得(え)ず

(仏性を)取ることも出来ないし
捨てることも出来ない

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不可得中只麼得
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不可(ふか)得(とく)の中(なか) 只(し)麼(も)に得(え)たり

(仏性は)求めても得られない中で
ただ得るものであり

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默時説説時默
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黙(もく)す時(とき)に説(と)き 説(と)く時(とき)に黙(もく)す

黙っている時に説かれるもので
説く時には何も説かれていないものだ

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大施門開無壅塞
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大(だい)施門(せもん)開(あ)き 壅(よう)塞(そく)無(な)し

巨大な法施の門は開いている
さえぎるものは無い

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有人問我解何宗
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人(ひと)有(あ)って 我(われ)に何(なん)の宗(しゅう)を解(げ)すると問(と)わば

もし人が居て
私に何の宗教道理を了解しているのかと問えば

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報道摩訶般若力
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報(むく)いて道(い)わん 摩訶(まか)般若(はんにゃ)の力(ちから)

(仏恩に)報いて道(い)おう
摩訶
般若の力だと
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或是或非人不識
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或(ある)いは是(ぜ) 或(ある)いは非(ひ) 人(ひと)識(し)らず

あるときは是とし あるときは非とする
だから 人は認識できない

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180
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逆行順行天莫測
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逆行(ぎゃっこう) 順行(じゅんこう) 天(てん)も測(はか)ること莫(な)し

逆行したり 順行したりするから
天の神々でも測れない  

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吾早曾經多劫修
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吾(わ)れ早(はや)く曾(かつ)て 多(た)劫(こう)を経(へ)て修(しゅう)す

私は 早くから長い期間 修行してきた
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不是等間相誑惑
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是(こ)れ等(なお)間(ざり)に相(あい)誑(おう)惑(わく)するにあらず

これは なおざりに
たぶらかし惑わし合うものではない
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建法幢立宗旨
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法(ほっ)幢(そう)を建(た)て 宗(しゅう)旨(し)を立(りっ)す

仏法の旗を建て 宗旨を立てるという
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明明佛勅曹溪是
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明明(めいめい)たる仏(ぶっ)勅(ちょく) 曹(そう)溪(けい) 是(こ)れなり

明らかな仏陀の言葉が
六祖慧能の居る曹渓で行われている

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第一迦葉首傳燈
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第一(だいいち)の迦(か)葉(しょう) 首(はじ)めて伝(でん)灯(とう)す

第一に迦葉尊者へ 正法眼蔵が伝えられ
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二十八代西天記
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二十八代(にじゅうはちだい) 西天(さいてん)に記(き)す

その後、二十八代が
西にある
天竺で伝わったと
書き記されている
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法東流入此土
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法(ほう)は東(ひがし)に流(なが)れ 此土(しど)に入(はい)る

仏法は東へ流れ
この国の土地に入り

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菩提達磨爲初祖
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菩提(ぼだい)達磨(だるま)を 初祖(しょそ)と為(な)す

菩提達摩が
(中国禅の)
初祖となった

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190
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六代傳衣天下聞
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六代(ろくだい)の伝衣(でんえ) 天下(てんか)に聞(き)こゆ

菩提達磨から六代伝わってきた
伝衣の故事は 天下に聞こえている
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後人得道何窮數
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後人(こうじん)道(みち)を得(え)る 何(なん)ぞ数(かず)を窮(きわ)めん

この後 道を得る人の数を
どうして調べ尽くせようか

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眞不立 妄本空
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真(しん)をも立(りっ)せず 妄(もう)は本(もと)より 空(くう)なり

真理をも立てない
虚妄はモトより(言うまでもない)
一切は空である

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有無倶遣不空空
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有無(うむ) 俱(とも)に遣(や)れば 不(ふ)空(くう)も空(くう)なり

有ると無しとを 倶に遣(つか)わせれるなら
空でないものも 空である

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二十空門元不著
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二十(にじゅう)の空門(くうもん) 元(もと)より著(ぢゃく)せず

般若経には二十もの空が記されているが
(そんな言葉には)もとより執着しない
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一性如來體自同
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一性(いっしょう) 如(にょ)来(らい)の体(たい)自(おの)ずから同(おな)じ

(仏性というのは)一つの本性であるから
如来の有様は

自ずと同じようなものである
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心是根法是塵
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心(しん)は是(こ)れ根(こん) 法(ほう)は是(こ)れ塵(じん)

心は
(迷いを起こす原因となる)六根であり
法は

(煩悩を起こす原因となる)六塵である

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兩種猶如鏡上痕
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両種(りょうしゅ)は猶(な)お 鏡上(きょうじょう)の痕(あと)の如(ごと)し

両(ふた)つの種(たね)は さながら
鏡の上の痕垢のようなもので

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痕垢盡除光始現
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痕(こん)垢(く) 除去(じょきょ)し盡(つ)き 光(ひかり)始(はじ)めて現(あらわ)る

痕垢が除去し尽きるとき
光が始めて現れ

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200

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心法雙忘性即眞
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心(こころ)と法(ほう) 双(なら)んで忘(わす)れれば 性(しょう)即(すなわ)ち真(しん)なり

心と法を 双(ふた)つそえて忘れるとき
本性は真実となる

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嗟末法惡時世
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嗟(あぁ) 末法(まっぽう)の悪(あく)時世(じせい)

あぁ 末法の悪しき世の中

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衆生福薄難調制
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衆生(しゅじょう) 福(ふく)薄(うす)くして 調制(ちょうせい)し難(がた)し

衆生は薄幸で
調えたり制限したりすることが難しい

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去聖遠兮邪見深
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聖(せい)を去(さ)ること遠(とお)くして 邪見(じゃけん)深(ふか)し

賢聖の時代は遠く過ぎ去り
道理を無視する誤った考えが深い

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魔強法弱多恐害
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魔(ま)強(つよ)く 法(ほう)弱(よわ)くして 恐(きょう)害(がい)多(おお)し

魔羅の力は強く 法の力は弱く
恐れや害悪が多い

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聞説如來頓教門
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如来(にょらい)の頓(とん)教(きょう)門(もん)を 説(と)くを聞(き)くも

(人々が)如来の頓教の法門が
説かれているのを聞いても

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恨不滅除令瓦碎
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瓦解(がかい)せしめ 滅除(めつじょ)せざるを恨む

(人々の魔や怨害を)瓦解させ
滅除しきれないことを恨む
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作在心殃在身
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作(さ)は心(こころ)に在(あ)り 殃(おう)は身(み)に在(あ)り

作為(の原因)は心にあるが
わざわい(の原因)は
身業にある
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不須寃訴更尤人
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寃訴(えんそ)し 更(さら)に人(ひと)を尤(とが)むることを須(もち)いざれ

うらみを訴えたり
また更に

人をとがめたりする必要はない 
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210
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欲得不招無間業
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無間(むげん)の業(ごう)を招(まね)かざることを 得(え)んと欲(ほっ)せば

無間地獄に落ちる五つの悪業
(五無間業)を招きたくなければ

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莫謗如來正法輪
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如来(にょらい)の正法(しょうほう)輪(りん)を 謗(そし)ること莫(なか)れ

如来の説く教え(正法輪)を
謗ってはいけない

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旃檀林無雜樹
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栴(せん)檀(だん)林(りん)に 雑(ぞう)樹(じゅ)無(な)し

香木に使われる樹木 栴檀の林には
雑木が生えない 
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欝密森沈師子住
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鬱(うつ)密(みつ) 森(しん)沈(ちん)として 獅子(しし)のみ住(す)む

密に鬱(しげ)る森は落ち着いていて
(獅子吼する)求道者だけが住んでいる
.
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境靜林間獨自遊
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境(さかい) 静(しず)かに 林(はやし)間(しず)かに 独(ひと)り自(おの)ずから遊(あそ)ぶ

境域は静寂で 林は間靚としている
(求道者は)独り自然に遊び
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走獸飛禽皆遠去
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走(そう)獣(じゅう) 飛(ひ)禽(きん) 皆(みな) 遠(とお)く去(さ)る

走りまわる獣や飛びまわる鳥など
(邪魔するもの)は皆 遠くへ去る

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師子兒衆隨後
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獅子(しし)の児(こ) 衆(ことごと)く後(あと)に隨(したが)う

獅子の児は
ことごとく(獅子の)後に随い
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三歳便能大哮吼
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三歲(さんさい)にして 便(すなわ)ち能(よ)く大(おお)いに哮(ほう)吼(く)す

三歳になると
大きな咆哮が出来るようになる

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若是野干逐法王
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若(も)し是(こ)れ野(や)干(かん) 法王(ほうおう)を逐(お)わば
もし野干が 法王を逐いかけても

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220
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百年妖怪 虚開口
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百年 妖怪(ようかい)も 虛(むな)しく口(くち)を開(ひら)かん

百年 妖怪が
ただ虚しく口を開くだけである

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圓頓教勿人情
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円(えん)頓(とん)の教(きょう)は 人情(にんじょう)勿(な)し

円頓の教えには 私情が無いから
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有疑不決直須爭
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疑(うたが)いを有(ゆう)し決(けっ)せずんば 直(じき)に須(すべか)らく争(あらそ)うべし

もし疑いを有し 決着をつけたければ
すぐにでも争議すべきだ

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不是山僧逞人我
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是(こ)れ山(さん)僧(そう)が 人我(にんが)を逞(たくま)しゅうするにあらず

これは山寺の僧侶が
我執を逞しくしている訳でない

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修行恐落斷常坑
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修行(しゅぎょう)恐(おそ)るは 断(だん)常(じょう)の坑(あな)に落(お)ちんことを

修行で恐れるのは(誤った考えである)
断見・常見の坑(あな)に落ちてしまうことだ
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非不非是不是
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非(ひ)も非(ひ)ならず 是(ぜ)も是(ぜ)ならず

(その時々の 心の在り方次第で)
非も非でないし 是も是でない

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差之毫釐失千里
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之(これ)に差(たが)うこと毫(ごう)釐(り)もすれば 千里(せんり)を失(しっ)す

(この機微に)
ごくわずかでも差異を生じるなら
千里を失う

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是則龍女頓成佛
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是(ぜ)なるときは則(すなわ)ち龍女(りゅうじょ)も 頓(とん)に成仏(じょうぶつ)し

道理にかなっていれば
竜王の8歳の娘のように
直ちに
成仏するし

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230
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非則善星生陷墜
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非(ひ)なるときは則(すなわ)ち 善(ぜん)星(しょう)も生(い)きながら陷(かん)墜(つい)す

道理にかなっていなければ
善星比丘のように
生きながら無間地獄に落ちる

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吾早年來積學問
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吾(わ)れ早(そう)年(ねん)より来(このか)た 学問(がくもん)を積(つ)み

私は若い時から
学問をきわめようと研鑽を積んできた

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亦曾討疏尋經論
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亦(ま)た曾(かつ)て 疏(そ)を討(たず)ね 経(きょう)論(ろん)を尋(たず)ね

また 以前は
経典の注釈書を調べたり
経論を捜し求めたりして

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分別名相不知休
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名相(めいそう)を分別(ふんべつ)して 休(や)むことを知(し)らず

(数ある仏教聖典の)名や色形を分別し
休むことを知らなかった

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入海算沙徒自困
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海(うみ)に入(はい)って沙(すな)を算(かぞ)え 徒(いたず)らに自(みずか)ら困(こん)す

(しかし それらは)
海の中に入って沙を算えるようなもので

ただひたすら自分で自身を困窮させ

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却被如來苦訶責
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却(かえ)って 如(にょ)来(らい)に苦(ねんごろ)に訶(か)責(しゃく)される

期待と反対に
如来から手厚く
訶責されるだけだった

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數他珍寶有何益
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他(た)の珍(ちん)宝(ぽう)を数(かぞ)えて 何(なん)の益(えき)か有(あ)らん

他人の珍しい宝を数えて
何の
利益があるのか と

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從來蹭蹬覺虚行
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従(じゅう)来(らい) 蹭(そう)蹬(とう)として 虚(うつ)ろに行(ぎょう)ずることを覚(おぼ)う

これまでは 不遇で志を得ないまま
中身のない修行をしていたように感じる

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多年枉作風塵客
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多(た)年(ねん) 枉(ま)げて 風(ふう)塵(じん)の客(きゃく)と作(な)る

長い間 道理に反し
こまごまとした雑事の客となっていた

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240
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種性邪錯知解
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種(しゅ)性(しょう) 邪(よこしま)なれば 錯(あやま)って知(ち)解(げ)す

人の素質は怪しいものである

だから錯覚し
知識の力で悟ろうとしてしまい

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不達如來圓頓制
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如(にょ)来(らい) 円(えん)頓(とん)の制(せい)に 達(たっ)せず

如来の円満頓足な境地まで
達することがない

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二乘精進勿道心
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二(に)乗(じょう)は 精進(しょうじん)にして 道心(どうしん)勿(な)し

声聞と縁覚の二乗は
ひたすら仏道修行にはげむが
他を悟らせようとする心がなく

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外道聰明無智慧
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外道(げどう)は 聡明(そうめい)にして 智慧(ちえ)なし

仏教以外の教えを信奉する人は
聡明で賢いが
真理を把握する智慧(
般若)がない

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亦愚癡亦小騃
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亦(ま)たは愚痴(ぐち) 亦(ま)たは小騃(しょうがい)

また愚痴で愚かで
また凡小で愚かである
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空拳指上生實解
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空拳(くうけん) 指上(しじょう)に 実(じつ)解(げ)を生(しょう)ず

空虚な拳なのに その指上に
真実の理解を生じたとか
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※大智度論 巻第二十
我坐道場時 智慧不可得 空拳誑
 小児 以度於一切

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執指爲月枉施功
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指(ゆび)を執(と)って月(つき)と為(な)し 枉(ま)げて功(こう)を施(ほどこ)す

(月を指し示している)
指を月とみなしたり
意図に反する効用を施与し

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根境法中虚掜怪
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根境(こんきょう) 法中(ほうちゅう)に虛(むな)しく捏(ねっ)怪(かい)す

六根や六境(や六識)など
世界を構成する一切の法(
三科)の中に
中身のない奇怪なものを捏造する

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不見一法即如來
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一法(いっぽう)を見(み)ざれば 即(すなわ)ち如来(にょらい)

永久不変に存在するものを見なければ
それは、まさしく如来であり

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250

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方得名爲觀自在
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方(まさ)に名(な)づけて 観自在(かんじざい)と為(な)すことを得(え)たり

まさに観自在と名付けることが出来る
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了即業障本來空
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了(りょう)すれば即(すなわ)ち 業障(ごっしょう) 本来(ほんらい) 空(くう)なり

(この道理を)了得すれば
悪業に因る障害は
本来の仮りの存在となるが

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未了應須還夙債
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未(いま)だ了(りょう)せざれば 還(かえ)って須(すべから)く宿債(しゅくさい)を償(つぐな)うべし

未だに了得しないというのなら
迷いの世界に還って
宿債でも償うといい

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饑逢王膳不能飡
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飢(う)えて王(おう)膳(ぜん)に逢(あ)えども 喰(く)らうこと能(あた)わず

飢えるときに
王様の膳(仏法の例え)に
逢えたとしても

(了得しない者は)
食べることが出来ないだろう
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病遇醫王爭得瘥
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病(や)んで医(い)王(おう)に遇(あ)うとも 争(いか)でか瘥(い)ゆることを得(え)ん

病んでいるときに
医者の王様(仏法の例え)に
遇えたとしても

(了得しない者の病が)
どのようにして治るというのか

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在欲行禪知見力
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欲(よく)に在(あ)って禅(ぜん)を行(ぎょう)ずるは 知見(ちけん)の力(ちから)なり

欲だらけの世界に在りながら
禅を行うのは
知見の力である

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火中生蓮終不壞
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火中(かちゅう)に生(しょう)じる蓮(はす)は 終(つい)に壞(え)せず

(欲望が燃えさかる)
火の中で生じる蓮の花は
ずっと最後まで壊れないだろう 

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勇施犯重悟無生
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勇施(ゆうせ) 重(じゅう)を犯(おか)して無生(むしょう)を悟(さと)り

勇施比丘は
重ねて罪を犯したが
無生の理を悟り

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仏説浄業障経(勇施比丘の話)
過去久遠の昔

衆香世界の無垢光如来の時に
勇施という比丘がいた

その容姿があまりに美しかったため

長者の娘(既婚)が恋慕し病になった

娘の母親は 哀れに思い

勇施比丘を誘惑し密かに通じさせた

娘の夫はコレを知り

勇施比丘を殺そうとした

しかし

勇施比丘は長者の娘と謀って
逆に夫を毒殺した

罪を重ねた勇施比丘は悩み苦しんだ
そこへビジュタラ菩薩が現れ

こう告げた
比丘よ 恐れることなかれ

われ今 力能く汝に無畏を施さん
諸法は鏡像に同じ、亦た水中の月の如し
凡夫愚惑の心、痴恚(ちい)愛を分別す

この偈を聞いた勇施比丘は
深く反省するとともに
無生法忍を悟り たちまち成仏した
その後

宝月如来という仏になられ
今現は

西方の常光国に住まわれているという
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早時成佛于今在
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早(そう)時(じ)に成仏(じょうぶつ)して 今(いま)に在(あ)り

すぐに成仏され
(宝月如来という仏様になられ)
今は常光国に在るという

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260
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師子吼無畏説
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獅(し)子(し)吼(く) 無畏(むい)の説(せつ)

仏は 獅子が咆哮するように勇ましく
畏れを無くす法を説かれたのに

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深嗟𢢺懂頑皮靼
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深(ふか)く嗟(なげ)く 懵懂(もうどう)たる頑(がん)皮(ぴ)靼(たん)

ぼんやりとしか理解せず

言う事を聞かない仕方ない人が
居ることを 深く嘆く

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秖知犯重障菩提
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祇(た)だ犯(ぼん)重(じゅう)の 菩提(ぼだい)の障(さ)うることを知(し)るも

罪を重ねて犯すと
悟りの支障になるという

因果説を知っていても
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不見如來開祕訣
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如来(にょらい)の秘訣(ひけつ)を 開(ひら)くを見(み)ず

如来の深遠微妙なる仏法
(大乗仏教の教え)が
開かれているのを見ることがない

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有二比丘犯婬殺
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二(に)比丘(びく)有(あ)り 淫殺(いんさつ)を犯(おか)して

昔 二人の比丘が居て
淫戒戒・殺人戒を犯した
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波離螢光増罪結
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波離(はり)の蛍光(けいこう) 罪結(ざいけつ)を増(ま)す

優婆離尊者は
二人の比丘から相談をうけ
法を説いて聞かせたが
蛍の光のような弱々しいものだった為
罪との結びつきを増やしてしまった
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維摩大士頓除疑
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維摩(ゆいま)大士(だいし) 頓(とん)に疑(うたが)いを除(のぞ)く

維摩居士が説き聞かせると
たちまち二人の疑いは取り除かれた
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猶如赫日銷霜雪
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猶(な)お赫(かく)日(じつ)の霜雪(そうせつ)を銷(と)かすが如(ごと)し

それはまるで赤々と燃えるような日光が
霜・雪を溶かすようなものだった

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不思議解脱力
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不思議(ふしぎ) 解脱(げだつ)の力(ちから)

不可思議な 解脱の力の

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※維摩経 弟子品
優婆離が見舞いを断る理由
維摩経の別名は『不可思議解脱経』

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270
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妙用恒沙也無極
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妙用(みょうよう) 恒沙(ごうしゃ)にして 也(ま)た極(きわ)まり無(な)し

巧妙な作用は
ガンジス川の砂ほど多く
極まりがない

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四事供養敢辭勞
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四事(しじ)の供養(くよう) 敢(あ)えて労(ろう)を辞(じ)せんや

どうして
三宝に対して行う四種の供養(
四事)のその労苦を辞退しようか

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萬兩黄金亦銷得
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万両(まんりょう)の黃(おう)金(ごん)も 亦(ま)た銷(しょう)を得(う)

(ありがたい仏恩に対して)
万両の黄金も 銷(け)すことが出来る
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粉骨 碎身未足酬
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粉骨(ふんこつ) 砕身(さいしん)も 未(いま)だ酬(むく)ゆるに足(た)らず

骨を粉にし 身を砕くほど供養しても
まだまだ酬い足りない

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一句了然超百億
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一句(いっく) 了(りょう)然(ぜん)として 百億(ひゃくおく)を超(こ)える

その一句は 了然と
百億の煩悩妄想を超える
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法中王最高勝
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法中(ほうちゅう)の王(おう) 最(もっと)も高勝(こうしょう)たり

法門の中の王
(である不可思議脱の教え)は
この上なく勝れている
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恒沙如來同共證
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恒沙(ごうしゃ)の如来(にょらい) 同(おな)じく共(とも)に証(しょう)す
ガンジス川の砂の数ほど多くの如来達も
同じように 共に証明されてきた

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我今解此如意珠
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我(わ)れ今(いま) 此(こ)の如意(にょい)珠(じゅ)を解(げ)す

私は今 この如意宝珠を理解した
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信受之者皆相應
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之(これ)を信受(しんじゅ)する者(もの)は 皆(みな) 相応(そうおう)す

これを信じて受け入れる者は
皆の心の働きが 互いに結びつくだろう

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280
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了了見無一物
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了(りょう)了(りょう)として見(み)る 無(む)一物(いちもつ)

悟りえて見る 無の一物

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亦無人亦無佛
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亦(ま)た人(ひと)も無(な)く 亦(ま)た仏(ほとけ)も無(な)し

(執着すべき)人も無く
(執着すべき)仏も無い

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大千沙界海中漚
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大(だい)千(せん) 沙(しゃ)界(かい)は 海中(かいちゅう)の漚(おう)

三千大千世界も
ガンジス川の沙の数ほど無数の世界も
海中の水の泡のようなもの

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一切聖賢如電拂
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一切(いっさい)の聖賢(せいけん)も 電払(でんばつ)の如(ごと)し

あらゆる聖人賢者が存在したことも
雷が払(はな)たれたようなもの

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假使鐵輪頂上旋
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仮使(たとい) 鉄(てつ)輪(りん) 頂上(ちょうじょう)に旋(めぐ)るも

たとえ
あらゆる物を破戒する熱い鉄の輪を
頭上に旋らされても

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※大方便佛報恩經
假使熱鐵輪在我頂上旋
終不以此苦退於無上道

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定慧圓明終不失
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定慧(じょうえ) 円(えん)明(みょう)にして 終(つい)に失(しっ)せず

禅定も智慧も 欠けずに満ちていて
ずっと最後まで失われる事はない
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日可冷 月可熱
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日(ひ)は冷(ひやや)かならしむ可(べ)く 月(つき)は熱(あつ)からしむ可(べ)き

太陽が冷たくなっても
月が熱くなっても
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※大般涅槃經
不可説言如來法 滅寧説阿伽陀藥
而爲毒藥不可説言 如來法滅寧説
月可令熱日可令冷 不可説言如來法滅

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衆魔不能壞眞説
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衆魔(しゅうま) 真説(しんせつ)を壊(え)すること能(あた)わず

もろもろの悪魔が
真理の教えを破壊することは出来ない

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象駕崢嶸謾進途
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象駕(ぞうが) 崢嶸(そうそう)として慢(まん)に途(と)に進(すす)む

象車の象が
崢嶸と 緩慢に道を進むとき
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290
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誰見螗蜋能拒轍
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誰(だれ)か見(み)る 螳蜋(とうろう)の能(よ)く轍(てつ)を拒(こば)むことを

一体誰が見るというのか
カマキリが(象車の路線を)拒める状況を
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大象不遊於兎徑
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大象(たいぞう)は 兎径(とけい)に遊(あそ)ばず

大きな象が
兎の道で遊ばないように

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大悟不拘於小節
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大悟(たいご)は小節(しょうせつ)に拘(かか)わらず

大悟は 小さな事柄に拘らない

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莫將管見謗蒼蒼
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管見(かんけん)を将(も)って 蒼(そう)蒼(そう)を謗(そし)ること莫(なか)れ

狭い見識で
蒼蒼たる世界を謗ることの無いように

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未了吾今爲君訣
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未(いま)だ了(りょう)ぜずんば 吾(われ)今(いま) 君(きみ)が為(ため)に決(けっ)せん

まだ了解してないというなら
私が今 君の為に決着をつけてあげよう









明石の禅寺 大蔵院
経典 記事一覧

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金剛般若経
般若心経(大本・小本)梵語
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観音経
延命十句観音経
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開甘露門
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信心銘
証道歌
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雲水和讃
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昔の本堂の様子と 新本堂を再建する様子

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